「所定労働時間」と「法定労働時間」は似ているようで異なる概念です。混同するとトラブルの原因になるため、正確に理解しておきましょう。
🏛️法定労働時間とは
労働基準法で定められた、使用者が労働させることのできる上限時間です。
- 1日8時間
- 1週40時間(特例措置対象事業場は44時間)
これを超えて働かせる場合は、36協定の締結・届出が必要です。また、25%以上の割増賃金(時間外労働割増)を支払わなければなりません。
🏢所定労働時間とは
会社が就業規則や労働契約で定めた労働時間です。法定労働時間を上限として、各社が自由に設定できます。
例:法定8時間 → 所定7時間30分(30分短縮)とすることが可能
⚠️残業の計算に注意
所定労働時間を超えた労働でも、法定労働時間内であれば25%割増賃金は不要です(割増なしの時間外手当は支払う必要あり)。法定労働時間を超えた部分から25%以上の割増賃金が必要になります。
⚠️よくある誤解
「所定8時間・法定8時間」で設定している会社が多いですが、この場合は1分でも超えれば即座に時間外割増が発生します。就業規則で所定労働時間をどう設定するかは、給与コストにも直接影響します。
監修者
引地 昌(ひきじ まさし)/引地社会保険労務士事務所 代表・社会保険労務士
税理士業界で20年、経営と数字の現場を経験した後、社会保険労務士として開業。広島県を拠点に全国オンライン対応。「現場を知る社労士」として、経営者の右腕となる労務サポートを提供します。


